商店街をギャラリーに!振り返ってみた 木之本物展(きのもとほんもの展)

北国街道木之本界隈
写真を通じて魅力新たに代々続くものづくりの店や私立図書館、古い商家を改装した工房などが点在し、独特の風情をもつ北国街道木之本宿界隈。手仕事の現場や、関わる人々の表情などを撮影した写真展示を通じて、地域の魅力をより深く伝える企画展が「きのもとほんもの展」です。

2月10日(土)~2月12日(月・祝)の3日間、地元の30~70代カメラ愛好家とタッグを組み、同地域の11店舗(施設)を取り上げ、取材撮影し開催されました。紹介店舗(施設)は、ダイコウ醤油、丸三ハシモト、本陣薬局、つるやパン、丘峰喫茶店、あいたくて書房、山路酒造、冨田酒造、福田屋、nanao pottery、江北図書館。メイン会場の、きのもと交遊館では、木之本一帯の暮らしの風景(ローカルフォト)も展示しました。

その様子を簡単に振り返ってみます。

 


まずは、展示コンセプト


CONCEPT
木之本物展(きのもとほんもの展)

歴史的な町並みが残る滋賀県、北国街道沿いの木之本の町全体で行われた写真展です。会場は8か所の店舗や公共施設で、音声ガイドアプリをつかい写真を見ながら町を巡ります。

木之本物展というタイトル
イベント「しがと。」のなかで紹介された「オーセンティック」という言葉、フェイクの対義語で、
“本物”を意味する言葉から、外から来た人はもとより木之本の地元の人にもこれを機に木之本に残る他にはない本物を感じて
欲しいという思いを込め名付けました。

ロゴ
本の町としてのポテンシャルも高いことから、本というキーワードをもとに木之本の町並みの特徴の一つでもあるベンガラ色からつくり、
町全体に統一感をもたせやすいように汎用性の高いシンプルなデザインとし、店の看板、商品のディスプレイなどに応用されています。
また看板は写真と同じ7mmパネルを採用することでパネルとの連続性を持たせました。看板は木之本という歴史の本をめくるような感覚、
ディスプレイは歴史の本から商品が現実にでてくる表現で、現代にはない昭和を冷凍した木之本の非日常を強調する役割を担っています。

写真展示
今回の写真は展示会場と内容が同じものなので同化することを避けるように、シルバーのクリップ、リング、
S字フックの反射性の高い工業製品を使うことで展示会場と写真に違いをもたせ、また古民家に元々ある釘、
画鋲などの「生活の跡」を活用することで、建物に新たに穴を空けたりせずに、本物の風景を見せる展示としました。
本というキーワードよりブックエンドを利用し壁だけでなく机にも展示できるようにして、あらゆる方向に目をむける操作をしています。

引用:http://alts-design.com

 


3つのポイント


今回の企画展3つのポイントがあります。

 


スマートホンガイドアプリ(on the trip)


お店の物語をより深く伝える為に、今回スマートホンのアプリで音声ガイドのコンテンツを作成しました。

木之本の写真にまつわる、18の物語。

木之本の旅で、あなたと街は発酵する
ここは、昭和が冷凍保存された街。でも、それだけじゃない
18枚の写真。その奥にある、人々の物語とは?

「木之本にいったい何があるというんですか?」

———— 木之本に行ったことがある人、あるいは今木之本にいる人は、ひょっとしたらそう思うかもしれない。

木之本は普通に旅をしていては、そのよさがわかりにくい場所だと思う。そこでこのガイドでは、スポットごとにお店の写真に関する「なぜ?」から始まる問いかけをしている。その「なぜ」をもとに、お店のことや木之本の歴史を伝えたい。その物語を糸口に、木之本の人と交流して欲しいのだ。

そうすることで、あなた自身が”発酵”していくと思う。木之本という”酵母(菌)”と組み合わさり、あなたの暮らし方を見つめ直すことになるかもしれない。あるいは、生まれた故郷を思い出し、自身の原点を振り返るきっかけとなることかも。いずれにせよ、あなたは木之本での旅を通じて、この土地の歴史と暮らしを知り、木之本の人と交流することで、新たな気づきを得ることができるはずだ。また、あなただけでなく、地域の人もあなたと交流することで、地元のよさを発見する機会になるかもしれない。このガイドはその交わりを通して、人や街が発酵していくことを望みたいと思うのだ。

引用:on the trip

https://on-the-trip.com/

 


商店街をギャラリーに


手仕事の様子やお店、施設の裏側を写真パネルにして店頭に展示。写真がきっかけとなって、お店の人とお客さんと会話が弾み商品を購入している様子が印象的でした。

 


写真を通して「人」と出合う


撮影はもちろん、企画、編集、モデル…..みんな地元のみなさん。だから友達を誘って来たり、偶然会場でばったりなど。そこには人の出会いがたくさんありました。

 


最後に


みんなで創る。みんなが主役。これが一番重要なのかもしれませんね。

次回に向けて準備します。

木之本物展(きのもとほんもの展)イベントページ

 


2018-02-25 | Posted in EventComments Closed